世の中は知らないことだらけ
(ちょっと厨二病みたいな文になりました←)
久しぶりに宮沢賢治の童話集を読みました
オッペルと象という作品の最後
おや、君、川へはいっちゃいけないったら
という1文
読者に、ん?あれ?突然どうした?と思わせる、まるでリストのダンテソナタの最後のプレスト部分にたどり着いたときのような、そんな気持ちにさせる1文なのですが、
一般的な見解では、題名の副題のような
……ある牛飼いがものがたる
と関係しており、
この物語全体が、牛飼いが誰かにものがたっている文章であり、その誰かが川へ行くところを食い止めるために発した言葉
なんだそうです
ああ、こういう仕掛けをみつけて読み解くおもしろさ、音楽と同じだなーなんてつくづく思いつつ、音楽と文学は深く捉えるとやはり芸術という同じものなんだなあと実感しました
さらに宮沢賢治の言葉のリズム、音読すると、さらさら言える語り手のリズム感も相まって、さらに音楽とのつながりを感じました
このような芸術の中で繋がりもあれば、それ以外の分野との繋がりもあります
部屋でドライヤーをしていたとき、ふと目についたクモの巣に、そっと風を当ててみました
そしたら、そのまま流されて、まるで蛇のように動きました
これを絵、言葉で表現しようとしたとき、もっと力学や物理の知識があったら、表現の幅がぐんと広がるのではないだろうか、とふと思いました
作者や筆者の作品の中で扱う分野における知識量によって、作品が変わってしまう
それは演奏者だって、作曲者だって同じ
世の中知らないことだらけだなあと感じました
ではまた次回!!
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